DX支援のポイント【第1回-取引先のDX支援に求められることとは?】

2023年07月14日

「個別業務のデジタル化=DX」の企業が多数

現在、多くの企業で「DXの推進」が目標として掲げられています。DX(デジタルトランスフォーメーション)とは「デジタル技術を用いて新たな価値を生み出すこと」ですが、実際には、これまでの業務を形式的にデジタルに置き換えただけで、新たな価値を生み出すどころか、組織全体で見るとかえって手間やコストが増えただけ、という企業が多いのが実情です。

その原因の一つは、業務を組織全体で見直すのではなく、個別の業務を単にデジタル化するというシステム開発方式にあります。「それまで手作業で行ってきたことをシステム化して自動でできるようにしたい」という各部門の要望を、そのまま現行のシステム部門や開発ベンダに伝えて開発する方法では、システムがツギハギになり、新しいニーズに柔軟に対応することが困難なシステムになってしまいます。

「これまでのIT化」と「これからのDX」

これからのDXでは、現行の業務を調査分析して「見える化」し、ムリ・ムダ・ムラを省いて業務を軽量化したうえで、全社的に納得できるシステムを構築していくことが求められます。この方法でDXを進めることは、新しい環境に対応できる柔軟なシステムを構築するだけでなく、新しい価値を生み出せる組織や人材を育てることにもつながるのです。

DXの進め方

組織全体を俯瞰したアドバイスが必要

取引先のDXを支援する立場にある皆さんには、取引先の組織全体を俯瞰した上で、経営者や関係者に対して適切にアドバイスする能力が求められます。そして、そのためには、将来を見据えたデジタル戦略を策定・実行する進め方や手法についての理解が欠かせません。

DX支援における業種特性や事例を知る

今後、月に1度程度のペースで製造業・建設業・物流業といった具体的な業種ごとに、DX支援のポイント等、取引先支援に役立つ情報を提供していく予定です。あわせて、DXに関する市場動向や海外事例についても紹介していきます。

これらの情報を知ることは、取引先の「コスト削減」「商品/製品品質改善」「顧客利便性向上」「働き方改革」「BCP対策」といった具体的な価値創造に役立ちます。

ぜひ、今後提供する記事を楽しみにしていてください。

株式会社シルバーウェア 藤枝 徹