「人間死ぬ時に発する言葉はギリギリな状況からのものなので、嘘偽りはない。その言葉はその人間の真実そのものだ。
その真実に接して、さらに生き抜かなければならないわたしたちの『励ましや勇気づけ』にしたいと考えたのである。
そういう観点から、ここに収録された言葉を味わっていただければこんな嬉しいことはない。」
(「はじめに」より)
経法ビジネス新書の第4弾(8冊目)といたしまして、童門冬二氏ご執筆の「最後の言葉」を9月14日に発刊いたします!
童門氏は、東京都庁在職中に培った人間管理と組織の実学を、歴史と重ね合わせ、小説・ノンフィクションの分野で新しい境地を拓いてきました。
『小説 上杉鷹山』がベストセラーになったほか、『「人望力」の条件』、『戦国武将の危機突破学』など数多くの書籍を著わされていることはご承知のとおりと思います。
作家活動のほか、講演活動、平洲記念館(愛知県東海市)名誉館長など、精力的に活動されています。
今回の新書ですが、西行法師、上杉謙信、伊達政宗、徳川家康、吉田松陰など、歴史上の人物の辞世の句を通して、その人物にまつわる逸話などを、時代背景とともに紹介し、その人生ドラマを活写しています。
「人生最後の時に何を思うのか」を学ぶことは、現代の社会に生きる私たちに大きな指針を与えてくれます。
庶民の哀感を詠んだ小林一茶
「ああままよ生きても亀の百分の一」
自分の死期を予告していた西行法師
「願はくは花の下にて春死なんその如月の望月のころ」
二十三歳で散った名将別所長治
「今はただうらみもあらじ諸人の命に代はる我が身と思へば」
恋に生き、恋に死んだ在原業平
「つひにゆく道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを」
親の深い愛情がうかがえる吉田松陰
「親思ふ心にまさる親心けふの音づれ何と聞くらん」
など、
童門氏の書き下ろしによる『最後の言葉』で、是非、皆様も辞世の句に見る人生の哀歓、言葉のもたらす感動を味わってみませんか。
童門 冬二(どうもん ふゆじ)氏
1927年東京生まれ。海軍土浦航空隊に入隊するが翌年終戦。
終戦後、東京都庁に勤務。東京都立大学事務長、東京都広報室長、企画調整局長、政策室長等を歴任。
在職中の1960年『暗い川が手を叩く』が第43回芥川賞候補となる。
1979年51歳にして退職、作家活動に専念。56歳の時「小説『上杉鷹山』」がベストセラーとなる。
その後も、多数の書籍を著わし、88歳を迎える現在も、執筆、講演と精力的に活動されている。
1999年春勲三等瑞宝章を受章
日本文芸家協会・日本推理作家協会会員
『最後の言葉』→ 詳細はこちら
童門 冬二 著
新書判 188頁
ISBN978-4-7668-4806-9 C0295
価格:864円(税込)