2021年6月25日、FATF(金融活動作業部会)のプレナリー(全体会議)において、2019年に行われた第4次対日相互審査の結果について、8月にレポートを公開することが公表されました。
このプレナリーでは、日本の金融機関は、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策について、一定の成果を上げていることが示されていますが、特定の分野についての取り組みを優先する必要があるとされています。
この審査結果に基づいて、当局と各金融機関は対応を求められることになりますが、最前線である第1線(営業部門・窓口担当)においては、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与リスク対策や取引時確認に関して、さらなる改善および継続的な見直しが必要となることが見込まれます。
また、メガバンクなどの大規模な金融機関がマネロン・テロ資金供与対策を強化してきていることもあって、最近では、その対策が比較的脆弱な地方の小規模金融機関のサービスが悪用される例が増えています。
そこで、2021年9月20日より、通信講座「営業店実務に役立つ 取引時確認・疑わしい取引への感度を高めるコース」を新規開講します。
本コースでは、取引時確認が必要な取引であるかどうか、また、疑わしい取引の届出が必要となる取引であるかどうかについての「気付き」の力を身に付けることができます。
テキスト第1章では、取引時確認、疑わしい取引の届出、マネロン・テロ資金供与対策に関する基礎知識について、Q&A形式で簡潔にわかりやすく解説しています。
また、テキスト第2章では、金融機関のAML担当者等からいただいた事例や、金融庁の「疑わしい取引の参考事例」に基づくケーススタディによって、営業店の現場における取引時確認および疑わしい取引への実務対応方法を学習していただき、日々の営業店の業務を行っていくなかで必要となる取引時確認を含むマネロン・テロ資金供与対策への「感度」を高めることができます。