定期刊行誌「銀行法務21」「JA金融法務」「金融・商事判例」2023年5月号の紹介

2023年05月01日

新年度も早1ヵ月が過ぎました。新入行職員や人事異動で新しい部署に移った方にとっては、環境に慣れるために努力された期間だったのではないでしょうか。

今月は大型連休もありますので、遠方に出かけたり、自宅でゆっくり過ごしたりとリフレッシュしたいですね。

また、5月8日からは新型コロナウイルスが感染法上の分類において5類になり、インフルエンザと同程度となります。この3年余りの間、多くの変化がありましたが、やっと出口が見えてきたような気がします。

それでは、5月1日発刊の当社定期刊行誌3誌5月号についてご紹介いたします。

『銀行法務21』5月号のご紹介

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☆今月の解説① 「廃業時における『経営者保証に関するガイドライン』の基本的考え方」の課題、その実務への当てはめ(上)

経営者保証について、本年4月に監督指針が改正され、事業者・保証人に対し個別具体的に丁寧な説明が求められているところです。小誌でも注目しており、3月号、4月号と様々な角度から同テーマを掲載しました。本稿では、経営者が早期に廃業を決断し倒産を回避することを目指す昨年3月公表「廃業時における『経営者保証に関するガイドライン』の基本的考え方」について、論点の洗い出しを試みます。

基本的考え方のおさらいもしていますので、再確認の意味でもご活用いただけます。

☆今月の解説② 日証協の投資勧誘規則等の改正とこれからの仕組債販売における適切な業務運営(上)

本事務年度にて示された複雑な商品性を有している仕組債について、地域銀行では販売停止などの撤退が目立ちますが、一方で継続する商品もあります。

本稿では日証協から公表されている販売ルールに注目して解説いたします。この販売ルールは本年2月にパブコメ募集されており、本年7月1日に施行予定ですが、先立って改正が予定されている規則やGLについてその概要を解説します。

また、6月号掲載の(下)では、4月11日に金融庁から公表された「地域銀行100行におけるリスク性金融商品の販売・管理態勢に関するアンケート調査結果」の概要も盛り込む予定です。

☆今月の解説③ 任意後見と取消権

大きく法定後見と任意後見の2つに分かれる成年後見制度ですが、前者はすでに判断能力が減退または欠けた常況にある人を支援する制度で、後者は判断能力があるうちに将来に備えて信頼できる人に支援をあらかじめ契約しておく制度です。

本稿では、後者の任意後見について、その特徴である取消権がないことに言及しています。任意後見契約は本人の自己決定権を尊重することに重きを置く委任契約に一種で、自ら将来の行為の効力を否定する取消権を付与することはできないとされています。

『JA金融法務』5月号のご紹介

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特 集 相続アドバイスに活かす 相続登記の義務化等の制度見直し

相続や住所変更等の未登記による所有者不明土地は、2040年には約720万haにまで達すると見込まれています。この問題の解消に向け、本年4月より改正民法・不動産登記法が施行されました。本特集では、組合員へのアドバイスや相続実務等に活かすため、今般の見直しにおけるポイントと、JAの実務への影響について整理しています。

① 民法・不動産登記法の改正と相続土地国庫帰属法

所有者不明土地等の発生予防と利用の円滑化という目的別に見直された今般の改正民法・不動産登記法について、見直しの経緯や具体的変更点など全体像をわかりやすくまとめました。「相続登記の申請義務化」「財産管理制度」「相続制度の見直し」など、特にJA職員に関わりのある内容を中心に解説しています。

② JAの実務への影響

今般の見直しの内容が、JA職員の実務に大きく影響する点について解説します。JA職員が、相続アドバイザーとなる場合、または相続債権者となる場合など、立場ごとに押さえておくべきポイントを紹介しています。

③ 不動産に関する書類の見方

相続相談実務には、不動産の所有や利用実態を把握するための書類の知識が欠かせません。ここでは、必要書類の見方や、取得方法、取扱い時のポイントなどについて紹介しています。

今月から、「JA信用事業モデルを再考する」「実務直結 マネロン・ガイドライン徹底理解ゼミナール」「年金推進で使える 切り返し話法」の3本の連載がスタート! 業界をよく知る専門家たちの解説にご期待ください!

『金融・商事判例 №1664/№1665/』のご紹介

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金融・商事判例No.1665(2023年5月1日号)では、

重要判例紹介として最一決令和4・10・6、東京高判令和4・10・26、東京高判令和4・7・7、大阪高判令和3・11・11の計4件の判例を紹介しています。
東京高判令和4・10・26では、年金が金融機関の口座に振り込まれることによって発生する預金債権は、原則として差押禁止債権としての属性を承継するものではなく、年金が受給権者の預金口座に振り込まれて預金債権になった場合であっても、当該預金債権に対する差押処分が、実質的に差押えを禁止された年金に係る債権を差し押さえたものと同視することができる場合には、差押禁止の趣旨に反するものとして法律上の原因を欠くと解するのが相当であるとした事例となります。
巻頭言では、「監査役の報酬額の決定における『自立性』」と題し、本誌1619号43頁にて紹介した千葉地判令和3・1・28をもとに、監査役における報酬額を決定する際に、自己の報酬額の増減を監査役が自ら決定することができることにつき、その「自立性」について、早稲田大学の鳥山恭一先生に執筆いただきました。

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金融・商事判例No.1664(2023年4月15日号)では、

最高裁判例速報として最一決令和4・10・6、重要判例紹介として最三判令和4・9・13、東京高判令和4・10・31、水戸地下妻支判令和4・5・31の計4件の判例を紹介しています。
本号にて紹介した最一決令和4・10・6と東京高判令和4・10・31は、いずれも注目となる判例であることから、最一決令和4・10・6については霞総合法律事務所の古賀政治弁護士、東京高判令和4・10・31については明治大学の弥永真生先生に、それぞれTopicsとして判例評釈の執筆をいただきました。
巻頭言では「平成30年相続法改正の検証」と題し、登記統計より配偶者居住権の利用状況や、自筆証書遺言の保管申請件数等より、相続法改正のその後の状況について、立命館大学の本山敦先生に検証をいただいた内容となっています

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