定期刊行誌「銀行法務21」「JA金融法務」「金融・商事判例」の2020年9月号のご紹介です。

2020年09月02日

雑誌9月号

2020年度も今月で上半期が終わり、はや折り返しを迎えようとしています。
今年は、子ども達の夏休みが短かったり、大学では未だ対面による授業が開始されていない地域があったり、また多くの企業でも様々な変化があったのではないでしょうか。
残暑厳しい日が続きますが、着実に訪れる「秋」と季節の移り変わりを感じながらの読書もよいかもしれません。

それでは、9月1日発刊の当社定期刊行誌3誌9月号についてご紹介いたします。

『銀行法務21』9月号
銀法2020年8月860号 → 詳細はこちら

☆今月の解説① 2020年通常国会成立の金融関係法の概要

今年の通常国会では、金融機関に関係する法令も成立しました。個人情報保護法や金融サービスの提供に関する法律、地域経済活性化支援機構法などの改正の概要を紹介しています。

☆座談会 暴力団離脱者の預金口座開設の問題について

本誌前号(本誌859号18頁~)での預金口座開設の支援策を踏まえ、本号では実務での預金口座開設の取組みや継続就業証明書を用いた場合の対応の違いを匿名の座談会形式で掲載しています。

☆新連載 金融機関による アグリビジネス投融資に関する法務面からの考察

コロナ禍に起因し消費者傾向や流通形態が大きく変化しているなか、農業界は他業種との連携の必要性が高まっていますが、新規参入することは法制面から難しさがあります。
また、金融機関が投融資を行う際に事業性やリスクを正しく評価できない課題が存在し、留意すべき実務および法務を解説します。

☆新連載 storyから理解する 事業再生、私的・法的整理の知識

事例(物語)と解説の2部構成で、事業再生手続きの課題について学んでいきます。架空の金融機関やその取引先、また昨今のコロナ禍で業況が悪化している取引先といったタイムリーな内容を盛り込み展開していきます。

☆新連載 営業店のための 令和の融資

金融機関業務の基本は「融資」にあり等といわれます。本連載は、現場の融資業務に精通した著者が若手行職員に向け融資のイロハを伝授します。
昨今は融資実行にあたりスピード感が重視されますが、その他にも対顧客業務にて金融機関職員が忘れてはいけない考え方(ポイント)についても展開していきます。

そして、今月は増刊号も発刊しています!

銀行法務21 9月増刊号 『新型コロナ対応を踏まえた 金融機関の危機管理・緊急時対応』
銀21増刊2020年9月861号 → 詳細はこちら

新型コロナウイルス感染拡大を受けた全国的な緊急事態宣言下において、多くの企業が大変な打撃を受けました。そのような中、コロナ禍を考慮した金融機関内部のBCPの検討から取引先の支援まで幅広い対策が求められているところです。
本書では、コロナ禍におけるBCPとして、金融機関自身の勤務体制や意思決定のプロセスの再構築等、経営リスクと内部管理態勢について検討しています。また、緊急事態に陥る顧客への金融庁による要請等をとりまとめ、最後に諸施策の背景となるインフルエンザ特措法・会社法・労務関連法規の側面からポイントをまとめています。

次は『JA金融法務』のご紹介です。
JA2020年9月601号 → 詳細はこちら

☆特集 ウィズコロナのJA窓口業務
①ウィズコロナのJAを取り巻く環境
②窓口応対のポイントと推進事例
③知っておきたいワンランク上の接遇ポイント

〝ウィズコロナ″と呼ばれる状況下でも、公共性の高いJA窓口での業務は続いており、来店した組合員・利用者への特別な配慮が求められます。
そこで今号では、昨今の情勢を踏まえたうえで窓口推進を行うためのポイントを特集しました。
これまでとは比べ、時間的余裕が生まれた人が増加したことで投資などに興味を持つ人が増加しているようです。
ECや非対面チャネルの利用の増加が想定されるなか、できるだけ快適に窓口を利用していただけるよう、店舗づくりや接遇においても工夫を凝らす必要があります。今後の応対の参考にご活用ください。

そして、今月のおすすめ記事はこちらです!

☆連載「知っておきたい 印紙税の基本知識」

連載第4回を迎える今月は、課税される文書と課税されない文書の違いを解説します。
同じ「預り証」でも、記載内容によって印紙税の課税の有無は異なります。印紙税課税のポイントを理解して業務にお役立てください。

最後は、『金融・商事判例』です。
金判2020年 9月 1日1598号 → 詳細はこちら

金融・商事判例1598号(9月1日号)では、
①被用者が使用者の事業の執行について第三者に加えた損害を賠償した場合における被用者の使用者に対する求償の可否(最二判令和2・2・28)
②民法916条にいう「その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時」の意義(最二判令和元・8・9)
③出頭した者が株主として議決権を行使し得る立場にあることを会社が認識していたにもかかわらず、書類の形式的不備を理由にその者を株主総会に出席させず、その者に議決権の行使をさせずにされた株主総会決議が取り消された事例(札幌高判令和元・7・12)
④仮想通貨(暗号資産)交換業等を営む被告にアカウントを開設した原告が、当該アカウントに第三者からの不正アクセスを受け仮想通貨(暗号資産)が外部に不正送付されたと主張して求めた損害賠償請求等が棄却された事例(東京地判令和2・3・2) 
の4本の判決を紹介しています。

④は、弊誌でも追いかけている分野の1つである暗号資産に関する判決です。
2021年3月増刊号では、暗号資産の法的性質と資産としての取扱いなどをテーマにする予定です。ご期待ください。

金融・商事判例1597号(8月15日号)では、
①メタタグの記載が商標の使用に当たるとされた事例、商標法38条2項における損害額の推定の覆滅事情として考慮すべき事情(知財高判令和2・3・19)
②橙色の色彩のみからなる商標が商標法3条1項6号に該当するとされた事例(知財高判令和2・3・11)
の2本の判決を紹介しています。

①②は、いずれも知的財産に関する事例です。
メタタグとは、サイトの情報を検索エンジンなどに認知させ、検索結果の反映や検索順位の向上などを目指したタグで、膨大な情報量のあるネットにおいて重要なものとなっています。本判決は、このメタタグに記載した用語が商標の使用にあたるとしたものです。

今号も最新情報満載でお届けいたしますので、各誌の定期購読のお申込みをお待ちしています!